消費者金融株が軒並み安。アイフル <8515> 、プロミス <8574> が東証1部の値下がり率上位に顔を出したほか、アコム <8572> も下げた。
武富士 <8564> の会社更生法適用で過払い利息の返還が9割程度減額されると観測が浮上しており、まだ会社更生法を申請していない他の消費者金融に対する利息返還請求が増えるとの見方が台頭している。
最高裁が利息制限法と出資法の上限金利との間に生じた「グレーゾーン金利」を認めない判断をしたことも1つの要因。
昨年1年間に受理した過払い金の返還に関する不当利得返還請求訴訟が通常訴訟の4割近くを占める裁判所も多々ある。
最高裁の判断を受け、貸金業界の経営状況は一変。
先月には消費者金融大手の武富士が会社更生法の適用を申請、顧客からの過払い金請求の拡大が経営を圧迫したとされる。
ある弁護士は「業界大手の消費者金融でも経営が揺らぐほど、全国各地で過払い請求が多発していることがうかがえる」と指摘。
経営が行き詰まった消費者金融を相手取った場合、「法的な手続きから過払い金をすべて取り戻すことは難しくなる」とみている。